アレルギーと食物 その5
日本生薬学会幹事
中国長春中医学院名誉教授
薬学博士
林 輝明
- T型アレルギー性疾患を改善する食物 -
 中国では、アレルギー体質の改善に霊芝(レイシ) というキノコがよく使われています。 1,200人の気管支喘息のアレルギー患者に、 霊芝3gを毎日半年間、内服させたところ、 84%が改善し、40%近くが完治したという 驚くべきデータが明らかにされています。 のちに広島大学薬学部の山崎和夫教授によって、 霊芝の中のガノデリックアシドという成分が、 IgEの過剰な放出を抑制することがわかりました。 また霊芝には、副腎の機能を強化して、 アレルギーを抑える副腎皮質ホルモンの生産を 促進する働きのあることも証明されています。 しかし、何代も続いたアレルギーという遺伝体質の改善ですから、 霊芝を服用される場合、半年から1年間服用を続ける覚悟が必要です。
 日本でも東北地方で、酒の肴にされるホウキグサの種子の「トンブリ」は、 東洋医学で地膚子(ジブシ)と呼ばれ、皮膚の化膿や炎症を抑え、 アトピー肌の改善に利用されます。 この有効成分は、含まれる多糖類やフラボノイドであることが、 最近、京都薬科大学の研究で証明されました。 またコガネバナ(黄金花)というシソの仲間の植物の根を、 漢方では、オウゴンと呼び、 バイカリン、バイカレインという成分を含みます。 この成分は皮膚のただれを治すとともに、 T型アレルギーを引き起こす化学伝達物質の体内での過剰な生成を抑えて、 T型アレルギーを予防改善する作用のあることが医学的に証明されています。
 身近なものとして、梅雨の頃に全草を採り、 乾燥した「ドクダミ」やハトムギの種子の皮を除いた「ヨクイニン」も アトピー性皮膚炎の炎症を鎮め、皮膚を修復する作用があります。 1日それぞれ30gに500mlの水を加え、半量まで煎じて煮詰め、 茶漉しでこして、2回に分けて服用されると良いでしょう。
 アトピー肌の痒みの原因の一つに乾燥肌があります。 「シソの葉」は強い殺菌力で化膿を改善するとともに、 皮膚の奥にある水分を表面に集めて、表皮に潤いを与え、 乾燥肌をしっとり肌に改善し痒みを軽減させてくれます。 またビタミンAやB、 カロチンなどは皮膚や粘膜の抵抗力を高め化膿菌が付着するのを防ぎ、 ビタミンEは血行を促進して、 皮膚に新鮮な酸素と栄養をしっかりと補給して新陳代謝を高めてくれるので、 カボチャやニンジン、ホウレン草、小松菜、モロヘイヤなどの緑黄野菜や 小麦胚芽などもしっかり食べてください。 またアトピー肌の痒み止めには、ヨモギの煎じ汁が効果的です。 ヨモギに含まれるタンニン質や多糖類が皮膚の化膿を治す止血、 殺菌、消炎作用をもつとともに、強い止痒の働きがあるからです。 よく洗ったヨモギの葉を陰干しで乾燥させ、 その20gに水1リットルを加えて、 弱火で半量まで煮詰めます。 これを布漉しして得られた煎じ汁にハッカ油4〜5滴をたらして、 ガーゼなどにつけて患部を拭くと、痒みがスーと軽くなります。 この液は冷蔵庫で保存すると 1週間はもちますから利用してみてください。


 
| 健康に関するいい話TOPページ |  
 
Copyright PIP-FUJIMOTO Co.,Ltd All rights reserved.