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ビールの美味しい時期となりました。
酒は百薬の長です、適量は血行をよくし、体を温め食欲を増進し、利尿を促進して水分代謝を活発にしてくれます。そして神経を安らげ、ストレスを解消して、労働後の開放感を与え、同僚・上司との人間関係を円滑にしてくれる素晴らしい飲み物です。
しかし飲みかたによっては、大切な友達や得意先の信頼を失い、肝臓病、胃潰瘍、糖尿病、心臓病、高血圧といった成人病の最大の引き金になってしまいます。
今回は、案外知られていない酒の性質をしらべ、良い酒の飲み方に就いて考えてみたいと思います。

酒類の酔いの度合は、血中に溶け込むアルコール濃度によって決まります。お酒を飲むと、含まれるアルコールの大半、80%近くが小腸から吸収され血液中に入ります。残りは胃・大腸・口腔などから吸収されます。
血中に入ったアルコール濃度が、血液の0.05%に達すると、疲労感がとれ、少し顔が赤らんで無口の人もおしゃべりを始める状態になります。
そして0.05〜O.15%の間の濃度になると、ほろ酔い状態になり、よくしゃべり、運動が活発になって、精神が発揚し心地良い気持ちが持続します。
この濃度に止めておけばよいのですが、飲みすぎて0.25%近くの濃度になると、言葉がもつれ、千鳥足となり、0.35%に達すると、顔面蒼白、意識もうろうとなり、嘔吐をする悪酔いの状態になります。
良い酒呑みといわれる為には、血中濃度を0.15%以下に止めておく事が必要なのです。
同じ事を、何回も何回も繰り返して話し出すようになれば、止めるべき限度の0.15%の濃度に来たと知るべきです。
血液に入ったアルコールは、肝臓でアルコール分解酵素によってアセトアルデヒドに分解され、これにアルデヒド分解酵素が働いて酢酸に変わり、更に炭酸ガスと水に分解されて、尿として体外に排出されます。

朝酒は、よく回るといわれますが、確かに一本のビールでも、朝昼飲むのと、午後4時以降に飲むのとでは酔い方が違います。これは、体の日内リズムの関係で、アルコール分解酵素は4時以降でないと、殆ど体内に出てこないからです。従って、夜のペースで日中の酒は飲むべきではないのです。
また二日酔の状態は、飲みすぎて、アルデヒド分解酵素の働きが追いつかず、アセトアルデヒドが血中に千分の一以上残ると、嘔吐中枢が刺激され、二日酔いが起きるのです。酒類は、急ピッチで大量に飲むと二日酔いの原因になります。
一合の酒を肝臓で完全分解するのに三時間かかるということを忘れてはなりません。それでは、アルコール濃度が3〜5度という薄いビールを飲んで、なぜ16度の清酒、40度のウイスキー、30〜45度の焼酎といった強い酒と、ほぼ同じ時間で酔うことが出来るのでしょうか。その秘密は炭酸ガスにあるのです。

普通アルコールは小腸から大半吸収されるのですが、例外として炭酸ガスが入ると、胃粘膜が刺激され、胃から直接吸収される性質をもっています。従って血中のアルコール濃度は急速に上昇し、同じ時間内に、小腸から緩っくり吸収される強い酒と同等の血中濃度に達するからです。同じウイスキーでも水割りで飲むのと、炭酸割りのハイボールで飲むのとでは、酔い方が全然違うのもこの理由によります。
よく酒類のチャンポン飲みは悪酔いしやすいといわれますが、ビールとのチャンポンがいけないのです。
アルコール度数の低いビールが胃から急激に吸収されても、酔いの限界の0.15%の血中濃度を超える事はありませんが、高濃度のウイスキー、焼酎が炭酸と混じって胃から入ると悪酔いし易くなるのは当然です。
ビールも清酒も水割りも、なんでもホイホイ飲むのをダボハゼ飲みと言い、避けるべき事です。まして焼酎の炭酸割り、コーク割りの一気飲みなど気違い沙汰というべきです。
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