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塩はとり過ぎると高血圧になるからと目の敵にされていますが、体の約0.7%は塩分で、体をつくるのになくてはならない成分なのです。
しかも私達は皮膚から平均1時間に30mlの汗をかいて体温の調節をしています。
暑い時は汗の量が増え1時間に1リットルを出して皮膚から気化熱を奪い体熱をとって暑さの調節をしてくれているのです。
その汗には0.2〜0.4%の塩が含まれていますから、毎日必要量を補給してやらねばならない大切な栄養素なのです。
従ってローマ時代などの古代には、塩は貨幣としての働きをもち、給料の一部として支給され、これを「サラニウム」といいました。
現代のサラリーの言葉はここから出ているのです。
塩はその他神経や筋肉の興奮を促し、胃液の消化液を作って消化を助け、血液や体の組織液に約0.8%の濃度に溶け込んで、浸透圧やPHの調節を行い、細胞の新陳代謝になくてはならない物質として、これの補給がなければ死を招きます。
しかし、過剰に取り過ぎると血管や筋肉の収縮を強化したり、レニンやアンデオテンシンといった昇圧物質の生成を高めたりなどして、高血圧を促進します。従って、厚生省では1日の塩分摂取量を健康人では10g、高血圧の人は8g以下にするよ う指導しています。
食塩10gとは小さじ2杯に相当する量で、1日摂取量をこれ以下にとどめる為には、食物の塩分含量を知って、日常の食生活に工夫をこらすことが必要です。意外な食物に大量の食塩が含まれていることがあるからです。

食欲を増進し、食中毒を防ぎ、疲労回復に役立つ梅干しは素晴らしい食物ですが、中位の大きさでも食塩約21gを含みます。
しかしウインナーソーセージ100g中には2.3g、ボンレスロースハム100g中には2.8g、ちくわ1本100gには2.5gの食塩が含まれます。
同じ味噌でも赤味噌と白味噌では、100g中に10〜11gと5.3g〜6.0gと、白味噌の塩分は約半量です。
昆布の佃煮とアサリの佃煮とでは、塩分が100g中に12.4gと6.6gで、アサリの方が約半量です。
塩鮭1切れ(70g)中には食塩が5.6gタラコ1はら(20g)中には1.5g含まれますが、これを甘口のものに代えると、それぞれ食塩含量は3分の1になります。
調味料にしても、醤油は100g中15〜16gの塩分を含み、薄口と濃口醤油とでは含有量にほとんど変わりありません。
しかし、醤油とソースとでは塩分に大差があります。
ウスターソースは100g中に塩分は8.6gで醤油の約 半量なのです。
さらにトマトケチャップは3.6g、全卵型のマヨネーズは 1.8gと、きわめて低塩分になっています。
これらはいずれも酢がベース に使われており、100g中に塩分0.7%という最低塩分の調味料である酢の特徴をうまく活かしています。
加えてお酢には、血中のコレステロール、中性脂肪の過剰を除いて、血液粘度を低下させ高血圧を改善する働きもあるのです。
酢以外にも、生姜や胡椒、ゆずなどで風味を調えたり、芥子やカレー粉などの香辛料を活用されて、食塩添加をどのように減じるか、ぜひお料理の知恵をめぐらせて戴きたいものです。 |
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